【完】サクラのうた ‐桜庭 大雅‐



「…別に、怖くなんか…」

「じゃあ聞きなよ」

「………」


…感情の読み取れない、色の無い瞳。

あぁ…昔の朔ちゃんはいつもこんな顔してたっけ。

クールを通り越した冷酷な男。
朔ちゃんがまた、昔みたいに俺を見てる。




「聞きたくないなら言わないけど、どうする?」

「………」


聞きたくないわけ、ねーじゃん。




「…朔也」

「うん?」


「朔也はあの子の、何?」




…真っ直ぐに問い、真っ直ぐに見る。


「………」

「………」


言葉無く視線を合わせ続ける俺たち。

…その時、アイツの真っ直ぐな瞳が僅かに笑った。






「ただの友達。と言うか、俺はあの子の相談相手」

「え…?」


…相談相手?