「君、どーしたの?」
いかつめのお兄さんに声をかけられた。
周りは薄暗くて人気がない。
「ぐすっ、だ、大丈夫です」
「大丈夫じゃないでしょー♪俺が慰めてやるよ♪」
そういいそいつは押し倒してきた。
「や、やだあっ!!!」
「うるせえ!じっとしてろ!」
バシッ!
「いっ…―!」
「殺されたくないならじっとしてろよ」
「っう……」
痛みと恐怖が襲ってくる。
もう、しんでしまいたい。
――――――
――――
――
「――…うっ!」
男が果てた。
「……」
「きもちかったよ、じゃーなー♪」
「……」
下腹部が裂けるように痛い。
「……結人…」
そう小さく呟いた。
「…―やっ…華夜!」
愛しい愛しい貴方の声。
「っ…―結人…」
小さく彼の名前を呼ぶと、
霞む視界の中で、結人があたしの元に向かってくるのが見えた。
結人はあたしの姿を見ると、
「っ!か……や?」
驚いた顔をして、
その場から消えた。
