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学校を出てもしばらく走る。
どこもかしこも、結人との思い出だらけ。
あそこは結人に告白されたカフェ。OKしたとき結人が大声で叫んで周りに苦笑いをされた場所。
あそこは初デートの時、あたしが待ち合わせ場所を間違えて結人を待っていた場所。
あそこは結人があたしに指輪を買ってくれた場所。
様々なことが今の出来事のように鮮明に思い出される。
「――…うぇっ」
涙が零れおちた。
周りの目なんてどうでもいい。
あたしにとって結人は、
こんなにも大きくて、
こんなにも胸が痛くなるくらい
大切で、大好きな存在なんだって
そう思った。
