涼の手が触れたところが熱い。
触れたところから、
私の身体、溶けていくみたい…
「はぁー…ダメだ、たまんない…
咲、お前可愛すぎ」
「な、何言って……」
そう言って涼は、またキスをする。
恥ずかしいのと、変な気分なのとなんかもうわけが分からない…
このまま…しちゃうのかな……
…こんなとこで…
いくらひと気がないとはいえ、ここ、涼の大学なのに……
初めてなのに…こんなとこでしちゃうの…?
本当はちゃんと、綺麗なベッドの上が良いって思ってた。
シャワー浴びて、綺麗にして…
そう思ってたけど、そんなこと今はもう考えられないよ……
「…涼、ゴメンね…?
私、年上のくせにリード出来なくて…」
「まだそんなこと言ってんの?
こういうことは、男がするもんだろ」
「でも…」
涼だって初めてで、わからないはずなのに…
私だけこんな…
「好き…涼…大好き…」
私は涼の背中にしがみついた。
「俺は、その100倍好きだよ」
「!?」
だからなんでそんな歯の浮くようなセリフを、
なんでこいつは何でもない顔してサラッと…
涼の腕が、きつく私を抱き寄せる。
ギュッて力強く…
だけど涼の胸の中は、この上なく優しかった。