Sugar × Spice Ⅲ〜ハジメテは年下幼馴染〜

涼が何度好きだと言ったって、


その気持ちは、もしかしたら明日には変わってるかもしれない。


小さい頃からずっと想ってくれてたかもしれないけど、

それは、これからもずっとってわけじゃないかもしれない。



私は、年上のくせに涼を困らせてばかりで…

涼に甘えてほしいって思うのに、そんな余裕のある大人にはなれなくて…



こんな私、涼だって嫌だよね。


こんな彼女じゃ、飽き飽きしちゃうよね…。


私だって、涼ともっと深く触れ合いたい。


だけど、私は涼にすら自分の全てをさらけ出す勇気がなくて…

さらけ出して、もし涼に嫌われたらどうしようって…


そう思ったら怖くてたまらない。


涼に嫌われたら、私、どうすればいい……?


…そんな風に考えちゃうくらい、私、涼のこと好きなんだ。



“好き”って、やっぱり苦しい。



苦しいことばかりだよ……。






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土曜日。


あれ以来、涼とは気まずくて連絡をとっていない。

涼からも、連絡は来ない。


相変わらず、大学が忙しいのかもしれないけど…

明日は日曜日なのに…このままじゃまたデートもなし?


別にどこか出かけなくても良いから…

ただ、一緒にいれればそれで良いから…




「うぅ〜…“ごめん"?いや…

“明日どうする?”

サラッとしすぎかな…

“会いたいよ”

…も〜なんて打てば良いのよー!」


私は携帯を放り投げた。


さっきから涼にメールをしようと携帯とにらめっこ。



なんとメールすれば良いか分からず、頭がパンクしそうだ。



今日も大学行ってるみたいだし、何時くらいに帰ってくるかなぁ…


会いたい…涼に会いたいよ……