この人痴漢です!


足が長い羽生先輩は、あっという間にあたしからどんどん遠ざかっていく。





「ちょっと、先輩……!」





慌てて後を追う。

やっと追い付いて、羽生先輩の肩を叩いた。






「どうしたの?だって、嫌なんでしょ?」


「ぅ……」


「じゃ、してくれるんだ。キス」





さっきの妖しい笑みじゃなくて、爽やかな笑顔で言われる。



あたし……嫌じゃない。


むしろ、羽生先輩なら……。


でもでもっ、今日出会ったばかりでキス!?

だめだめ、そう言うのはお互いをよく知ってから、付き合ったらの話で……。





頭の中で天使と悪魔が激闘を繰り広げる。