自然と手が震えて、変な汗もたらり。 背中の毛が逆立つような感じってこんなんなんだ。 振り向きたい……振り向けない。 叫びたいけど、声が出ない。 ちょっとちょっと、まさかのホラー小説に方向転換しちゃう感じなの!? 「わっ」 「いぎゃあぁぁぁぁっ!?」 ごめんなさい神様っ! もう悪いことしません、勉強もがんばりますぅ、だからお助けを……っ! 「そんな、泣く程ビビっちゃう?」 低すぎず高すぎず、ちょうどいいくらいの男の子の声。 恐る恐る振り返ると、ニッコリ笑った羽生先輩がいた。