この人痴漢です!


これにはみんな驚いたらしく、教室が更にざわざわとしだす。




柄が悪いひとが多いのは、こういうことだったんだ……。


その中に滑り込んだ一般的なあたしって。

どれだけ壊滅的に馬鹿なんだろう……。







「来年にクラス替えのチャンスがある。その時に全員が5組以上には入れるよう、俺が徹底的に叩き直してやる!いいな?」







……。

何故か教室が静まる。


先生の今の言葉、厳しいようですごく優しかった。




それを素直に受け止められるってことは、このクラス、そこまで悪くないかも。







「じゃあ今日は終わりだ。明日から授業だから忘れ物をしないように!」






吐き捨てるように荒々しく言って、谷津先生は教室を出ていった。


もし忘れ物なんかしたら…………考えるだけでも怖すぎる。