ー黒陽ー


「…ダメ、でしたか?」

恐る恐る聞いてみる


リオさんは私を一瞬チラリと見る

「言っただろう。お前の好きにやれと。あれがお前のやりかたなら、口出しはしない」


ピョコンと、リオさんの…黒猫の尻尾が波打つように動く


「…俺は、お前のやり方は嫌いじゃないけどな」

「ほ、本当ですか!?」
「うおっ?!」


嬉しさのあまり
リオさんをひょいと持ち上げる


黒いお耳がピンと張り
金色の瞳が私を驚いたように見つめている


「嬉しいです…とても、自信をなくしていたので…ありがとうございます、リオさん!」


「か、勘違いするな!」

降ろせ、と言いたげに前足や後ろ足、尻尾をバタつかせる