ー黒陽ー



「誰、なの…」



突然現れた私に
怯えた、化け物を見るような目で見つめられた


「…あなたの、死の直前を看取りに来ました。」

私は"黒陽"のマニュアル通りに伝え、表情も気をつけた

でも実際やるのと
話を聞いて、マニュアルを覚えるのとは全然違くて…

わかっていた、理解していたはずなのに
カナさんの
その表情すら悲しかった



ああ、私は
化け物なのだと