「最初は、みなああなる」 私の横にちょこんと 前足を揃えて座っていたリオさんが 私の方を見ず、遠くを見つめながらつぶやいた 励ましてくれているんだろう 「…どうして情を出してはいけないのか、痛いくらいわかりました」 「みんなそうやって学ぶんだよ」 前足で毛繕いをしながらぶっきらぼうに答える あのとき カナさんの願った “もう一度”を 私は叶えてしまった 現実にじゃない 彼女の夢の中で