ー黒陽ー



「まあ、癖ならしょうがないかなぁ…」


ちょっと不服そうに
ため息をつきながら呟く


「ごめんなさい、サラ。なるべく私も、敬語を使わないように努力します!」


「当分は無理そうだな」


フンっとリオさんが鼻で笑った













それから私たちは、
掲示板…仕事の割り振りが書かれている所に向かった


特に変わった場所でもなく、本当に普通の
学校の廊下に張り出されるような掲示板に
私たちの仕事の割り振りが書かれている

この掲示板に自分の名前と、向かうべき場所、死す者の名前が書かれていれば
仕事をもらえた、
ということになるのだか



「…………ない」



やっぱり、私の名前は
ない。


「残念だったな、アリス。また明日だ」


「…はい…」


がっくしと、肩を落とす


やっぱり、ここ最近私が仕事をもらえないのは…



「アリスアリス!!私の名前、あったよ!!!!」


サラはぴょんぴょん飛び回り、碧い瞳がキラキラと輝いていた


「あったんですか…羨ましいです。」


「えっへへー!じゃあ、時間もないから下界に降りるね!ばいばい、アリス!」


サラは手をブンブン振りながら走り去っていった


私はそんなサラの背中に軽くてを振った


「いいなあ、サラ…」



また、あの子は夢に近づいた




私は…