ー黒陽ー



「謝らないでください…サラ、怪我はないですか?」


「うん!全然!」


そういって勢いよく立ち上がると
その場でくるくる回って見せ
ほらね、と言わんばかりの笑顔を向ける



「怪我が無いならよかったです。にしても、サラのドジは本当に治らないんですねぇ」


「な、なにをぅ!地味に酷いことを言ったな!黒いぞアリス!黒アリスだ!




「うう…!た、確かに髪も服も真っ黒ですし…その通りなんですが…性格は黒くないです!!きっと!!!」


サラはあはは!と笑った

「あたしはアリスの黒い髪も性格も大好きだよ!!!髪なんてすっごく綺麗!」



そういって
荒くではあるが私の頭を撫でた


本当に、サラは純粋で無垢で

そして心がある


だから、一緒にいて安心する

私も心を見失わないで済む