そこには──

「あれ? なんにもない」

 完成していれば中に入っているはずの液体も固体も無く、少女は空っぽのフラスコをじっと見つめる。

「失敗? も~、だめじゃん!」

 飽きたのか、テーブルをそのままにして石の階段を上っていった。