「でね、最後に呪文を唱えたの」

「呪文? 錬金術で? どんな」

「それも適当よ。エネシャス・ウルモケァ・ローグ! なんてさ」

 雰囲気たっぷりに唱えて、エヘヘと頭をかいた。

「なんだ!?」

 背後からの声に振り向くと──

「……ウソ」

 新たなローグがそこに立っていた。