「じゃあ、もし呪文とか唱えたらどうなるの?」

「そうねぇ~、大抵はちゃんとしたプロセスを踏まないと魔法は発動しないけど、うちの家系は元々、力を持っているから案外、適当でも発動しちゃったりするのよねぇ」

「!?」

 マジすか!?

「よっぽど適当だったらそれも無いけどね~」

 からからと笑う母に合わせて笑顔で応えるが、心中は割と焦っていた。

 まさかね、いくらなんでも適当過ぎたもの。家系にあってもあたしには力なんて無いし……うん、大丈夫!