そんな母を尊敬しつつも、どこか羨ましくてネリネは時々、沈み込む──なんでも上手くそつなくこなす母に憧れながら、黒い感情も湧いてくる自分が嫌いだった。

「だめよ! こんなコトじゃ!」

 頭を振って気持ちを切り替えた。

 あたしがママになれるワケじゃないんだから、凹んでたって仕方ないじゃない。

 あたしはあたしよ、それ以上にも以下にもなれないわ。

 とにかく、明日また薬を作るのよ!