「さてと、やるわよ~!」

 腕まくりをして、薬草や器具などを手に取っていく。

「えーと……」

 なんて読むのこれ。読めないわ……学校では習わない文字が書面に躍っている。

 一瞬、断念しかけたが頭を振って気を取り直した。

「ダイジョウブよ! うちは代々、錬金術師の家系なんだもの!」

 おばあちゃんもお母さんも錬金術師よ!

 あたしだってその血を引いてるはずだわ……と、胸を張りながら適当に薬剤をみつくろっていく。

 そして、アルコールランプに火を灯し、フラスコに薬剤を注いで温めて水蒸気を別のフラスコに溜まるようにした。