なんとなくの流れで、ネリネは家事手伝いをしながらバイトを続けていた。

 ローグと付き合い始めたことは両親も知っていて、どうしてだか「お祝い」だとケーキを買ってくれたりした。

 あたしがローグが好きだってことを、2人はずいぶん前から知ってたみたい。

 悩む娘に声をかけてあげたいけど、それが出来なくて2人して唸ってたらしい。

 そんな話を聞いて、あたしは2人の優しさに感謝した。

 こんな近くに色んな感情を受け止めてくれる人がいたのに、あたしは自分が傷つくのを恐れてダメな方法を取ろうとした。

 こんな近くに言わなくても気付いてくれてた人がいたのに、あたしが気がつかなかった。

 何もかも、自分は子供なんだと思い知らされる。