「街までショッピング行かない?」

「え?」

 突然の申し出に戸惑ったが、何か魂胆でもあるのかと乗ってみる事にする。

「いいわよ。ちょっと待ってて」

「うん。ごめんね」

 その声を背中に階段を上がる。

「一体なんのつもりかしら」

 クローゼットから服を選んで着替えていく──薄い水色のワンピースに白いフリルが付いたものだ。

「お待たせ」

 ドアの鍵を閉めて駅前に向かう。