「ローグ……」

「随分と待たせることになるけど、その間にネリネに彼氏が出来たら指輪は贈らない」

 卒業前に俺の気持ちがハッキリするかもしれないけどな……つぶやいて視線を外す。

「待ってて、あたしローグ以外見えないから」

「そうか」

 いつもと同じ笑顔、だけどちょっぴり違う笑顔。

「ここ間違ってるぞ」

「えっ、どこ?」

 指し示されたヶ所に視線を落とす。

「お前は強い魔力を持ってるんだから、それをちゃんと使えるようにならないとな」

「う、うん」

 あたしは、ローグが一生懸命考えて戦っている姿を見て凄いと思った。