ローグの家──星のまばらな暗い空に、ぽっかり丸く空いた穴は、激しかった太陽の光りを柔らかに変えて大地を照らす。

 夕飯を終え、ネリネは勉強を教わりに来ていた。

「ネリネ」

「! なに?」

「ネリネが卒業したら、指輪を買ってやるよ」

「えっ!?」

 突然の言葉に、思わず声がうわずった。

「まだ俺の気持ちは自分でも解らないけど、ネリネが卒業する頃には決まってると思う」

 だから、指輪の石で俺の気持ちを伝えるよ。