いつから、ローグを『隣のお兄さん』じゃなくて、男の人として意識したのかハッキリ覚えてない。

 だけど、いつの間にか目が合ったときや、名前を呼ばれたときに胸がドキドキしてた。

 好きなんだって自覚すると、もう心は止められなかった。

 どうにかして『妹』から脱却したくて色々してみたけど、ローグにはまったく通じなかった。

 だからって本人に告白するのはとても勇気がいるし……だったら向こうからこっちを好きにさせればいいんだ!

 そう思って惚れ薬なんてもの作ろうと思ったけれど──あたしは自分がすべきコトから逃げ出して、近くのものに頼ろうとしてただけだったのね。