信長の凛々しい顔は
見るものを
惚れ惚れさせるに充分だった。



抱かれた腕の強さ、


あたたかくて
安心できる胸に


菊は寄り添い


より 
しがみついていた。






夜の闇に
消えた信長一行。



尾張へ向かう道々


苦労は 
耐えなかったが


それでも


信長は 
天性の強運の持ち主だった。



それは多少 
歴史が変わっても


変化する事の無い
信長の運命であった。