目だたぬ所に
配置しておいた馬に

信長は
菊を抱きかかえ飛び乗った。


「信長様!
よくぞ
ご無事で!」


家臣たちが
ホッと胸を撫で下ろす中


「うむ。帰るぞ!皆の者!
わが国、尾張へ!」


そう叫び
信長の一行は

夜の闇にまぎれていった。