頭をあげた 景虎は 眩しそうに目を細めた。 「そのぶんだと もう大丈夫か?」 「大丈夫も何も 自分で 牢屋に入れておいて なんなの?」 「済まなかった ただ この想いは 感じた事が無い上に 自分で 整理できぬときておる 何をどうすればよいのか 全てが わからんのじゃ」 布団から出ると 景虎は 困ったように笑った。 その笑顔が やけに眩しくて 菊は ドキッとしていた。