「恐れながら信長様



ただ
無用の戦を

女子の為に
起こしたとあっては


織田家の名誉が
なくなります」



「名誉など


どうでも良いわ!


いますぐ 
馬を!」




はやり立つ信長を
押さえつけ

目付け役の
平手政秀が 
慌てふためいた。




「まず策を練りましょうぞ。」


「なにを 
たわけた事を!

そうしてる間に
菊は」



信長は 
無力さに
地団駄を踏んだ。



「良し! 
決めたぞ! じい!」


信長は 
菊の奪還の為
その身を投じる覚悟を決めた。