♥♥♥信長の愛しきひと…淡雪のような恋♥♥♥

景虎は 
菊の傍へ来ると


菊の頬に流れる 
美しき雫を

指で拭った。



「道具? 
馬鹿を申すな」


景虎は
菊の手をとり
自分の両手で包み込んだ。


愛しそうに菊を見つめ

「そなたを 
道具などど

思ったことは 
一度たりとも
ない事じゃ


そなたに 
惹かれておる

この景虎が……初めて

心より 
惹かれる女子は


そなた一人



今も 
これから先も」