「なんと!
わしの名を呼びおったか
景虎と」

その顔は、とても嬉しそうで
輝くような微笑を浮かべ
由花を見つめた。


「お前に名を呼ばれただけで

こんなにも 
胸が躍る」


そう言って景虎は
由花を抱きしめる腕に
より一層 
力を込めた。