悔しいが、景虎のお陰で 由花もやっと 安心して眠る事が出来たのだった。 早朝 目を開けると そこには 目をパッチリ開いた景虎が 布団に横になったまま 由花の事を見ていた。 「は……」 由花はじっと見られ 恥ずかしくなって 反対方向に 慌てて寝返った。 「寝られたか?」 実に優しげな口調だった。 「はい」 「それは……なによりじゃ」 そう言うと起き上がり 景虎は 由花の近くへ来た。