「・・・・ごめんね。 今まで・・・黙ってて」 涙ぐむ由花。 そんな由花を 愛しそうに見つめる信也の眼差しは やはり 織田家の末裔のせいなのか・・・ 信長に そっくりで 息をするのも 忘れそうになる・・・ 「やっと・・・ 聞けた。 菊・・・お前の口から 信長を 今でも愛していると・・・」 「え・・・」 菊?って言った・・・ その呼び名は まだ話さなかったはず・・ 夕日に照らされた信也の顔が 信長の顔と 今 一つに 寸分のくるいなく 重なった瞬間であった。 完