♥♥♥信長の愛しきひと…淡雪のような恋♥♥♥




「人間五十年、下天の内をくらぶれば、

夢幻の如くなり。」



信長は 
自分の好きな一節を謡った。


勝利祈願の為だ。






人の人生など



生まれてから死ぬまでは


まるで夢か幻のようなもの。







この世に
滅びないものは

存在しないのだから・・・


この戦に 
我は命をかける!



菊!

いつものように

わしを

導いてくれ!



信長は 
お守り袋を
ぎゅっと握り締めた。







「うおーーーーーーーっ!
ゆくぞーーーーーー」


と信長は  
雄たけびを上げた。


嵐のような雨の中を


馬に乗った 
雄々しき姿の信長は

大きく 
刀を振り上げて進んでいった。