「なんて事を!

城へ 
つれていくからな!

すぐに

すぐに……」




目の前でどんどん
血の気を失って
雪のように白くなった菊を
抱きかかえようとした時


信長は 
菊があまりに

軽い事に 
気がついた。









次の瞬間・・・



だんだん 
薄れゆく


菊の姿が


信長の目の前にあった。



「!菊?


これは・・・・・
一体どうしたことじゃ・・・」




訳がわからず


信長は
固唾をのんだ。