♥♥♥信長の愛しきひと…淡雪のような恋♥♥♥


馬を飛び降りて
信長は
しゃがみこむ菊の元へ走った。



「菊!すまぬ!

菊!すまぬ・・・・・」


信長は 
菊の体を強く抱きしめた。



「あやまら・・・・ないで・・・


信長様・・・・想い出してくれたのね?」



「菊!・・・・
・そなたの事を忘れるなど・・・


わしは 
本当の馬鹿者に 
なるところであった・・・」




「・・・・うれしい・・・


・・・・想い出してくれたこと・・・・



もう少し・・・
はや・・・ければ・・・」




菊の体がひどく

冷たくなり 
小刻みに震えていた。



信長は 
菊の様子に気がついた。



「菊!・・・・・まさか
これを?」



信長は 
地面に散っている


毒キノコを
見つけて顔色を変えた。



「菊!吐くのじゃ!
全て吐きだせい!」