「菊・・・・・」 信長の呟きが 菊の耳に届いた。 信長様・・・・ もしや・・・気がついてくれたの? 思い出してくれたの? 「信長様!お早く」 家臣が信長をせかした。 信長は 菊のことを 気にしながらも 「うむ・・・そうであったな。」 そう言って 最後に もう一度、菊を見たが そのまま 馬を走らせて行ってしまった。