長尾医師だった。 「大丈夫ですか?」 由花は雷の光に 照らされた長尾医師の顔を見て 長尾 景虎の城にいた時の 事を思い出し 長尾医師の体を 両手で 強く押し返した。 「・・・大丈夫・・・ですから・・・・」 「そうですか?」 長尾医師は 冷たく微笑んだ。