♥♥♥信長の愛しきひと…淡雪のような恋♥♥♥


眠ったままの由花の耳に



声が 

男の人の
どこかで 
聞いたような



それでいて


凄く 
せつなげに
菊という名を


呼び続ける声が



ずっと
聞こえていた。






何故・・・


そんな風に


切なそうに 
その名を呼んでいるの?




早く・・・・
返事をしてあげて・・・







由花は
静かに目を開けた。





白い壁・・・・


水色のカーテン・・・



加湿器の
白い蒸気が目に入った。