信長の 
後ろから
ついて来ていた柴田勝家の軍は


前方の異変に
気がついていた。



「!信長様の一大事ぞ!
皆のもの!いけーーーーーーー」



勝家の声の後
信長の後ろから
頼もしい織田軍が
一斉に押し寄せてきた。






信長の馬の傍で
小さくなって震える
菊は



目の前で 
繰り広げられる


本当の戦場に
言葉を失っていた。



ただ、怖くて
見失ってしまった信長の事を


心配して


涙しながら


あまりの恐怖に
気を失っていった。