信長の
剣のさばきは
人並みはずれて
優れていたものの



たったひとりで
乗り込んできた
敵地



あとから 

あとから



湧き出るように


武田軍が
押し寄せてきた。



信長の体全体に流れる汗

体の至る所が
弓矢や剣によって

傷つき

信長の息は、あがっていた。

だが、進むしかない。

引き下がれぬ戦いに
信長は
果敢に立ち向かっていた。



信長の太ももに

弓矢が刺さり

地面に
膝をついた信長。


くそっ!

まだまだじゃ!


この織田信長は、
そう簡単に
撃てはせね!


震えながら、太ももにささる剣を
邪魔だとばかりに
引き抜く信長。




その時!