♥♥♥信長の愛しきひと…淡雪のような恋♥♥♥

「ねえ、私」
言いかけて 
由花は 
棚に置いてある
橙色の着物を見て息を飲んだ。





「由花、なんで 
お前は着物なんか着てたの?」




「……わからない」



あれは
事実だったというのか






夢ではなかった。






信長に助けられ
玉の家に世話になり……



信長の凛々しい顔を
思い出していた。





笑い顔も
切なげな顔も


私……どうして戻れたんだろ?