信長は 丸腰で 武田との 取り引きに応じるつもりであった。 家臣の者は 一人も付けずに 織田殿が 一人で来られよ・・・ そう 文を寄越した武田に 言われた通りに するつもりであった。 夜中に ひとり 城を抜け出した信長は 武田 晴信との約束の場所へ 馬を走らせた。 「信長様!」 馬で 夜中走り出す信長の後ろ姿を 心配げに見つめ 思わず声をあげた山男がいた。 柴田勝家だ。