菊が目を覚ました所は
見たこともない和室だった。
「目が覚めたか?」
咳をしながら
髭をたくわえた男が
現れた。
「!誰!」
「・・・お前が
あの 長尾のお気に入りのおなご とな・・・」
髭をさすりつつ
菊を観察するように
じっくりと舐めるように
見つめた。
「ふん!
そのへんの女と
なんら
変わらんがのう・・・
わしには
皆目見当がつかん!
こんな小娘に
長尾景虎ばかりか
織田信長までもが
うつつをぬかすとな?
まことの情報なのか?」
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…