「ここは・・・・
どこいらへんなの?」


菊は忍者に聞いた。



忍者は 


「ご安心を・・・」


もうすぐ 
つきますから


とりあえず 
お茶でも飲んでくださいと
笑顔で言われて


通りの茶屋で
あたたかいお茶を
買ってきてくれた忍者。



菊は

「ありがとう・・・」


そう礼を言って
お茶をすすった。



あたたかなお茶は
体に心地よかった。が……


菊の意思とは無関係に
猛烈な眠気が
菊を襲ってきた。


菊の体が静かに
忍者の前に崩れていく。




消えゆく意識の中で
菊は愛しい名前を
呼んだ。


信長さま……