「菊・・・ そなたは ここにおれば 良いのじゃ。 余計な事を申すな。 でなければ・・・」 竹林の中で見た雄々しい信長と 信長の熱い抱擁を 思い出し 由花の顔は みるみるうちに 赤く染まった。 「だ・・・大丈夫ですから・・・・」 由花は 男の手に触れ そっと 自分から離した。 「そお?」 「ちょ・・・ちょっと! 信也さん!そんなに由花にくっついて! 自己紹介もまだなのに! ごめん、由花。」 謝った真奈美は 焦りながら信也と呼んだ男の腕に しっかり腕を絡ませた。