♥♥♥信長の愛しきひと…淡雪のような恋♥♥♥

だが、


尾張に派遣していた忍者が
戻ってきて
景虎に報告をした。



もつれる足取りで立ち上がった景虎は
縁側へ行くと


真ん丸になった
月を見上げた。



「今宵は・・・


月が綺麗に見える・・・


そなたも・・・どこかで
この月を
見ているんだろうか・・・」


そう呟いた後に景虎は
待たせていた忍者に


「いなくなったという菊を
信長より先に見つけるのじゃ!


そして、必ずや
この春日山城へつれてまいれ!」

と、言い放った。


「ははぁ!」


忍者が消えたあと
景虎は 
それはそれは嬉しそうに微笑んだ。