「……」
何も答えない菊。
そんな菊を
抱きしめて
「すまぬ。無理を言って
お前が思い出したくても
思い出せぬこと……。
誰よりもわしが知っているくせに
ムリを言った」
信長は謝ると
やがて困ったような表情を
浮かべた。
「夜が明けても
暮れても
お前に出逢ってからというもの
お前を想わぬ時はなし
この信長を
ここまで本気にさせるおなごは
菊、
お前の他には
誰もおらぬ」
そう言って
信長は、つよくつよく
菊を抱きしめるのであった。
何も答えない菊。
そんな菊を
抱きしめて
「すまぬ。無理を言って
お前が思い出したくても
思い出せぬこと……。
誰よりもわしが知っているくせに
ムリを言った」
信長は謝ると
やがて困ったような表情を
浮かべた。
「夜が明けても
暮れても
お前に出逢ってからというもの
お前を想わぬ時はなし
この信長を
ここまで本気にさせるおなごは
菊、
お前の他には
誰もおらぬ」
そう言って
信長は、つよくつよく
菊を抱きしめるのであった。


