信長が

しばらく
玉の家に
顔を見せられないが

どうか 
心配せずに
待っていてくれと

いう言葉を信じて 
菊は

信長に逢える事を
心待ちにしていた。



信長様に
早く逢いたい



こんな気持ちになるなんて


はじめて 
ここへ来た時は


思いもしなかった。



菊は
信長の為に
お守り袋を作っていた。



肌身離さず
持っていて欲しい。


由花は 
もはや

信長から 
もらった名前の菊として

このまま


ここに 



信長さまのお傍に


ずっと 
いたい


ただ

ただ

そう願っていた。