「お前ぜんっぜん顔出さないからなもう死んだかと思ったわ。」




「残念、ギリギリ生きてました」




「もっと学校来いよ!ってうわ何このゴミ...全部お前のじゃん、何俺に押し付けてんだよ」





「.......」




小さく舌打ちをして、戻ってきた紙の塊を仕方なく受け取りゴミ箱へと歩く。





「圭!おはよ、今日は来たんだ」



後ろからドンっと背中を叩かれて振り向くと、委員長の小宮が立っていた。



「委員長、ジャマジャマ」


「あ、ごめん」



小宮が横にズレると、プラスチック製のゴミ箱に手一杯の紙の塊を捨てた。



「あっ」




バサッーという音と共に耳のすぐそこで声を上げた小宮に若干驚いて振り返ると、小宮は僕がたった今捨てた紙の塊を指差して口を開いていた。





「....何?」




「そ...それ、文化祭の担当振り分け表。結構大事なやつ!」




「え、文化祭あるんだ」





「そうだよ!あーもうグシャグシャじゃん」




はい、と渡された黄緑色のプリントには「MIYANE祭」と大きく書かれていて、




その下の僕の名前の横には、喫茶店と書かれていた。