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ガラガラと木製の扉を開けて教室に入ると、廊下側の後ろから二番目の席にドサっと座る。



しばらくの欠席で溜まったプリントが無造作に詰め込まれていて、僕はそれをひとまとめにすると後ろの席にポイッと投げた。





同時に前の扉からオレンジ頭の男が入って来て、後ろに手がいったままの状態の僕に気付く。




「あー、圭!けいけいけい!」




「うるさい。おはよう。」





僕の幼馴染。




町田 晃は見た目こそ派手なものの、人一倍繊細で、どちらかといえば僕とは正反対の人間だった。




幼馴染と言っても、小学校5年生の時に僕がこの街に引っ越してきて、たまたま仲良くなっただけなんだけれど。