ケモノ女が愛するオトコ〜草食男子の扱い方〜



――「……ん、……勇気…、もっと…」

私の身体の隅々が貪欲に彼を求める。
更に、…更に、深く繋がりたいと、彼の髪を掻きむしるように指を絡める。
渇いた泉が水を欲しがるように。


「……勇気……、愛してる、って…言って?」

「……愛してるよ」

「…ねえ、……私だけだって………」

「……千歳だけ……だよ…」


欲しい言葉を直接ねだる。
彼は素直にそれに従い、私を更に駆り立てる。


「……もっと……勇気も…私を…欲しがって…」


「……千歳……まだ……足りない…」


「勇気……、好き…っ」

彼に全身でしがみつく。

……可愛いオトコ。
…愛しいオトコ。

愛してる。私だけの人。
どこにも行かないで。
こうしていつまでも望むままに私を愛して。


だけど。
……何だろう。
どれだけ身体や心で伝え合っても…物足りないように思うのは。